子育てと仕事を両立しながら、最適化技術を社会に届ける
最適設計技術をもっと世の中で実装したい――そんな志を抱き大企業からNature Architectsに転職した廣谷俊輔さん。2人の子どもを育てながら、なぜスタートアップでのキャリアを選んだのか。家族の理解をどう得たのか。技術への情熱と家族との時間の両者を大切にするパパエンジニアに、仕事の魅力や働き方について伺いました。
PROFILE

廣谷 俊輔
2024年入社
東北大学工学部機械知能・航空工学科を卒業後、同大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻に進学。トポロジー最適化手法の開発に関する研究に従事し、2022年に修士号を取得。重電メーカー設計開発部門にて、宇宙機の設計開発業務に従事。
小学生の頃から憧れた「宇宙」で最適設計を
廣谷さんは大学・大学院では航空宇宙工学を専攻していますが、具体的にどのような研究をしていたのでしょうか
廣谷 宇宙構造物を対象とした「非線形有限要素法解析」の手法開発や「トポロジー最適化手法」を研究していました。特に注力していたのは、「Moving Morphable Components(MMC)」という手法です。
設計制約のような「人間の意図」を最適化結果へ明示的に反映できるようなトポロジー最適化手法を開発していました.
航空宇宙工学の研究をすることになったのは、小学生の頃に読んだ漫画の『プラネテス』(幸村誠・講談社)が原点です。そこから将来は宇宙に関係した仕事をしたいと思っていました。
「ここでなら設計技術そのものを社会実装できる」と転職

新卒で就職した電機メーカーを経て、Nature Architectsに入社していますが、転職の決め手は何だったのでしょうか
廣谷 前職では人工衛星や宇宙探査機のコンポーネント開発などを担当。自分が関わった機体が宇宙へ行くのですから、エンジニアとしてとてもやりがいがありました。
その一方で、学生時代から抱いていた「最適設計の技術を社会実装し、製造業全般で広く展開したい」という思いが強くなってきました。一つの製品にフォーカスするだけではなく、設計技術そのものを世の中に広めたかったんです。
そんな中で、Nature Architectsなら自分の思いを社会実装できるのではないか、と転職を決めました。大学院時代から創業者の大嶋泰介やCEOの須藤海のSNSを通じてNature Architectsの動向を追っており、事業内容についてある程度理解していたのが大きかったですね。
Nature Architectsのように、独自のアルゴリズムで最適設計を社会実装している会社は、世界的にも希少です。「もし転職するならここしかない。」と考えていました。
満足度の高いワークライフバランスで仕事と家庭を両立
転職当時は、第一子が誕生したばかりだったそうですね。大企業からスタートアップへの転職、家庭との両立など不安はありませんでしたか。廣谷 正直、不安はありました。一番心配していたのは、ワークライフバランスです。世間的に「スタートアップは激務で、残業100時間は当たり前」みたいなイメージがあるじゃないですか(笑)。家族との時間を確保できるのか。会社の安定性は大丈夫なのか。妻や両親も心配していました。
その不安を払拭できたのは、入社前のカジュアル面談です。取締役との面談では、「実際の残業時間はどうなのか」「業績や安定性はどうなのか」と、かなり踏み込んだ質問をしました。それに対して、嫌な顔一つせず、エンジニアの勤怠データや業績データの資料を見せてくれたんです。「ご家族が心配なら、このデータを見せて説明してあげてください」とも言われました。
その資料を見せながら妻に相談したところ、「あなたがそこまでやりたいなら」と背中を押してもらえました。会社の誠実な対応に、ここなら大丈夫と安心できましたね。
17時には退社して家族で食事。子どもの寝かしつけも担当する2児の父

現在は子育てと仕事をどのように両立しているのですか。
廣谷 エンジニアは週3出社、週2リモートワークで、コアタイムは11:00~17:00です。神奈川の自宅からオフィスまでは1時間ちょっとかかりますが、出社日はミーティングがなければ17時には退社。18時すぎには自宅に戻って、子どもとの時間を過ごしています。
7:00 起床
7:30 子供の朝食・身支度
9:00 自宅で業務
9:30~10:45 通勤
10:45~17:00 オフィスで業務
17:00 退社
18:00 帰宅
18:15~ 子どもとお風呂・夕食
20:00 寝かしつけ
20:30~21:30 自宅で業務再開
24:00 就寝
子どもがまだ2歳半と8カ月と小さいので、妻と手分けをしながら育児と家事を分担。20時の寝かしつけまでを「家族タイム」、20時半からを自宅作業の時間に当て、柔軟にオンとオフを切り替えています。コアタイム以外はなるべく会議を入れない雰囲気なのも助かりますね。子どもの急な病気なども、チームの理解があるので調整はスムーズです。パパエンジニアも増えてきたので、メンバーと子育ての話をしたりすることも多いですね。
仕事の裁量が非常に大きいので、自走して一人の時間に集中できるのも働きやすさにつながっています。場所や時間を選ばずに成果を出せる環境で、いまの働き方には大いに満足しています。
技術好きが集まる「大学の研究室」のような、居心地のよいカルチャー

Nature Architectsのカルチャーを一言で表すと、どういう感じですか。
廣谷 ずばり「大学の研究室」ですね。前職では与えられる仕様を満たすよう決まったやり方で取り組む仕事が多かったのですが、Nature Architectsでは「未知の課題」に対して、ゼロからアプローチを考えます。仮説を立て、検証し、実装する。まさに研究活動そのものです。
根っからの技術好きが集まっているので、日常の小さなことでも、構造を議論して、自分たちの技術で解決しようとするんです。他にも、週に1回、有志が集まる「形を愛でる会」というようなサークル活動もあります。複雑な周期構造や曲面形状などのモデリング手法を教え合って盛り上がっています。業務ではないので、ときにはお酒を飲みながらやることも。残念ながら僕は定時で帰宅するので、あとから録画を見て楽しむことが多いですね。
「曖昧な設計」をなくして、最適なカタチを導き出す
業務では、具体的にどんなときに技術的な面白さを感じていますか?
廣谷 人間が「筋の良い設計空間」を与え、計算機がそれを探索し、また人間がインスピレーションを得る。この「人間と計算機の共創(Co-Creation)」を肌で感じられる瞬間です。
最初は不可能に思えた性能が、計算機との対話を通じて実現可能になったとき。そして、それがお客さまの製品として形になって満足してもらえたときは、大きな充実感があります。
今後のキャリアについて、どう考えているのかを教えてください。
廣谷 古巣である「宇宙分野」にNature Architectsの技術を適用したいですね。宇宙は極限環境での厳しい制約ばかりですが、だからこそNature Architectsの最適設計技術とは非常に相性がよいと思っています。
もうひとつは、世の中にあふれている技術の「曖昧さ」をなくし、性能が最大化された製品に囲まれた世界を実現していきたいということです。世の中の製品には、慣習や経験則で「なんとなく」形が決められているものが山ほどあります。
そのような製品1つ1つに対し、様々な分野の知見を横断的に活かしつつ、計算機と人間の共創により最適な形をつくりだせるのが、Nature Architectsです。
最後に、廣谷さんのようなNature Architectsのエンジニア職に興味をもっている方へのメッセージをお願いします。
廣谷 Nature Architectsでは、誰もが心から楽しみながら、自分の好きを徹底的に追求し、それが社会への大きなインパクトにつながっています。
私自身、入社してから期待以上の毎日を過ごせており、日曜の夜に「明日から仕事か…」と憂鬱になることもありません。技術が好きで、そのこと自体を楽しめる人に仲間になってもらい、ぜひ一緒に挑戦してほしいですね。







